以前、以下の記事で「エアキング Ref.5500」について紹介させて頂きました。
その記事の中でも述べさせて頂きましたが、このエアキングはオーバーホールに出しています。
そこで本記事では、エアキングのオーバーホールの様子を紹介させて頂きます。
1.日本ロレックス「東京サービスセンター」
私がオーバーホールを出したのは、日本ロレックスが運営している東京サービスセンターと呼ばれる、丸の内にあるアフターケア専門のサービスセンターです。
外観からはロレックスの時計も売っているお店のように見えますが、中では時計は一本も売っておらず、アフターサービスのみを受け付けています。
店内はかなり広い作りになっており、サービスの受付を待つための座席が20席以上はあるかと思います。
2.時計のみで修理・オーバーホールは受け付けてくれる
私のエアキングは親族から譲り受けた物で、その際に頂いた物は時計本体のみでした。
そのため、保証書・ギャランティーカードなどの付属品は一切手元にありませんでした。
そのため、時計本体のみを持ってサービスセンターを訪れました。譲り受けた時点で既にベルトも切れていましたので、切れたベルトも一緒に持って行きました。
窓口では保証書の有無を聞かれるかと思っていましたが、そのようなことも聞かれることなく、時計のみを渡せば何ら問題なく修理・オーバーホールを受け付けれくれました。
3.見積もりを依頼
その場で正確な修理・オーバーホールの代金は分からないため、一旦時計を預けて見積もりを出してもらうことになります。
私の場合は、時計がかなり古く文字盤も傷んでおり、また、ベルトも既に切れていました。そのため、文字盤やベルトの交換などが必要になり、かなり高額な見積もりになることはその場で言われました。
さらに、防水性についても問題となる可能性があり、その場合はケース自体の交換が必要になることも伝えられました。ただ、防水性についてはオーバーホールを実際に行った際の防水検査で確認するため、オーバーホールに出すまでは分からないとのことでした。
私は、その場で見積もりを依頼し、時計を預けました。その日は、6月19日でしたが、その後、6月25日に見積書が発行されました。
以下のような見積書が送付されてきます。
かなり古い時計でも1週間程度で見積もりが出ていますので、その他のモデルでも基本的には1週間程度で見積もりが出るのかと思います。
見積書の金額・内容で良ければ電話で修理・オーバーホールを依頼することになります。
なお、私の見積もり内容は以下の通りでした。
オーバーホール代金: 75,000円
リューズ交換: 5,000円
ブレスレット交換: 101,000円
針交換(長短針): 7,300円
針交換(秒針): 2,900円
文字盤交換: 42,000円
内部部品修復: 10,000円
合計(税込): 267,520円
ご覧頂くと分かる通り、部品の交換としてはベルトと文字盤がかなり高額になっていることが分かります。
4.古い時計だと防水性が問題になる
また、私のエアキングは1970年代のものであり、かつ、少なくともここ数十年はオーバーホールに出されていないことから、修理・オーバーホールの見積もりを出した窓口でも、防水性が問題になる可能性があると言われていました。
実際、見積もり書には以下の注意書きが同封されていました。
防水性能については、実際にオーバーホールを行い、防水検査を実施しないと分からないため、オーバーホールに出した後で防水性能に問題がある場合、防水性能を保証するためには追加で以下の費用がかかるとのことでした。
ベゼル交換: 13,000円
ミドルケース: 131,000円
ウラブタ: 13,000円
上記費用も追加で支払う覚悟はしていましたが、結局、防水性に関する追加費用はかかりませんでした。
5.受け取り・代金支払
上記の通り、6月25日に見積書が発行され、その直後にそのまま修理・オーバーホールを依頼しました。
その後、修理・オーバーホールが完了したのが10月13日でした。
そのため、修理・オーバーホールにかかった期間は3ヶ月半ほどです。
これは、一般的な修理・オーバーホールに比べてかなり長い時間がかかっています。それは、私の時計が古く、部品を海外から取り寄せる必要があったためです。
なお、時計の受け取りは郵送でも可能ですが、私は窓口まで取りに行きました。
代金は時計の受け取りの際に支払います。
6.国際サービス保証書
オーバーホールを完了すると以下のような「国際サービス保証書」を貰えます。
基本的には2年間、通常使用による故障については無償で修理してもらえるとのことです。
7.中古のロレックスを買う場合は、メンテナンス状況や修理・オーバーホール の要否も考慮する必要がある
今回、かなり古い時計をオーバーホール に出したため、修理・オーバーホール費用が多額にかかりました。
また、ベルトやケースの損傷などは外観から判断することも可能ですが、内部のムーブメントの状態や防水性能などは外観から判断が難しいです。仮に、防水性能に問題あり、それを修理するとなれば、さらに多額の費用がかかります。
そのため、中古の時計を買う際には、このように追加で修理・オーバーホール費用がかかる可能性がある点にも注意する必要があります。
相場より安い中古時計を買ったと喜んでいたら、修理やオーバーホールに多額の費用がかかり、結局、相場より高くついてしまうということも考えられます。
有名な中古時計店であれば、販売前に時計の状態を確認してある程度メンテナンスをしていることが多く、また、購入後に一定期間、自社による保証をしている所もあります。
ただ、最近はフリマアプリなどを利用して個人間で売買する方も多いと思いますので、その際には、時計の真偽だけでなく、そのメンテナンス状態についても注意した方が良いかと思います。
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