以前、以下の記事でエルメスの万年筆ノーチラスを紹介させて頂きました。
このノーチラスを使用して既に4ヶ月経ちましたので、この記事では実際に使用してみた感想を紹介させて頂きます。
参考になれば幸いです。
1.ほぼ毎日使用
使用頻度は、ここ4ヶ月の間、ほぼ毎日使用しています。
1日の中でメモやノートを取る際に使用していますので、使用方法や頻度としては筆記具としては一般的なものかと思います。
毎日書いている分量としては、一般的なメモ帳の1ページ分ほどです。
2.毎日持ち運んでもインク漏れはしない
万年筆と言えばインク漏れが気になるかと思います。
しかも、このノーチラスはキャップレス仕様なので、なおさらインク漏れを心配するかもしれません。
ただ、実際に毎日バッグに入れて持ち運んでいましたが、インクが漏れたことはありません。
まだ4ヶ月程度の使用ですが、日常生活でバッグに入れて運ぶ程度の振動ではインク漏れはおきないように思われます。
なお、エルメスにはこのノーチラス用の純正ケースがあります。以下のようにちょうどノーチラスを一本収納できる大きさです。
途中までノーチラスを入れると以下のようになります。
このまま押し込むとすっぽりとノーチラスの全体が収納されます。
ノーチラスを持ち運ぶ際は、このケースに収納した上でカバンに入れています。
必ずしもエルメスの純正のケースではなくて良いかと思いますが、持ち運びの際に傷がついたりインク漏れが気になる方は、ケースに入れて持ち運ぶことをお薦めします。
3.飛行機の機内に持ち込んでもインク漏れはしない
また、気圧の関係で万年筆を飛行機に持ち込むとインク漏れをするという心配もありますが、実際にインクを充填したままで飛行機の機内に持ち込んだことも数回ありますが、それでもインク漏れはしていません。
このエルメスのノーチラスの万年筆はパイロット社のインクカードリッジを使用しており、現在はカードリッジもだいぶ進化していますので、基本的には機内に持ち込んでもインク漏れの可能性はあまり無さそうです。
ただ、やはり気圧等によるインク漏れが心配な方は、機内に持ち込む際はインクを抜いてからの方が良いかもしれません。
4.ステンレス部分はかなり傷がつく
このノーチラスは、上部の無垢アルミニウム部分と、下面のステンレススチール部分の2つの素材で構成されています。
上部のブルーの部分は無垢アルミニウムで出来ます。
一方、下面はステンレススチールで出来ます。
上の写真のように、新品の状態では当然傷一つない綺麗な状態です。
しかし、日常的に使用しているとこの下面のステンレススチール部分にかなり傷が付きます。
以下が4ヶ月使用した後の下面の状態です。
遠くから見る限りはあまり気になりませんが、近くで見るとかなり小傷が付いているのが分かります。
意図的に擦ったりはしていませんが、日常的に使用する際には、このステンレススチールの面を下にして机やノートに置くために、どうしても机等と擦れて傷がついてしまいます。
おそらく、かなり丁寧に扱っても、この下面のステンレススチールに傷がつくことは避けられないかと思います。
5.キャップレスはかなり便利
万年筆には珍しいキャップレスのモデルですが、やはりキャップレスという仕様はかなり便利です。
キャップを外す手間もありませんし、キャップを紛失する心配もありません。
万年筆ではありますが、ボールペンのような手軽さで使用することが出来ます。
ただ、以下のような不便な点もあります。
6.片手でペン先を出すのは少し難しい
上記の通り、キャップレス仕様は、キャップを紛失する心配もなく、また、使用する際にいちいちキャップを外すという動作を行うことなく筆記できるので、日常使いには便利です。
ただ、このノーチラスは軸を捻ってペン先を出すのですが、ペン先を出すためには軸を一周回す必要があります。
上の写真のように軸の途中を一周捻ってペン先を出すのですが、この「軸を一周回す」という作業は、片手で行うのは少し困難です。
そのため、結局は両手を使って軸を回してペン先を出す必要があります。
一般的なボールペンなどは、プッシュ式で片手でペン先を出すことが出来るので、それと比べるとやや使い勝手は落ちます。
ただ、プッシュ式だとボタンを押すたびにカチカチと音が出てしまいますが、このノーチラスだとペン先の出し入れの際に音は出ませんので、その点は静かな会議中などの使用には向いているかもしれません。
7.重さは気にならなくなる
このノーチラスを初めて使用した際は、その重みをかなり感じました。
それまではごく普通のボールペンを使用していましたが、そのようなボールペンと比べるとかなりの重量があります。
そのため、当初はその重みに違和感を感じましたが、1ヶ月も使用しているとその重みにもなれてきて、筆記の際にも気になることはありません。
ただ、基本的には会議でメモを取ったり、簡単なレポートを書いたりといった程度の使用ですので、長時間ずっと書き続けるということは試していません。
そのため、例えば数十分ずっと筆記を続けるということがあれば、その重みから疲れやすくなるかもしれません。
使用感は手の大きさなどにも左右されると思いますが、一般的な男性にとっては、このノーチラスの重みや太さは筆記の際の大きな不便にはならないかと思います。
8.エルメスだとは気付かれない
このノーチラスは、下面に小さく「HERMES」と刻印があるだけで、しかもその刻印にも色は入っていません。
上の写真が刻印部分ですが、近くで良く見ないとエルメスの刻印だとは分からず、1メートルほど離れれば刻印自体も見えません。
また、このノーチラスはエルメスの商品の中でもそれほど有名では無いかと思いますので、周りの人からエルメスの万年筆だと気付かれることはまずありません。
この点は、人によっては不満かもしれませんが、人目を気にせずに使えるという点では利点でもあるかと思います。
9.日常使い出来る万年筆として満足感は高い
このようにまだ4ヶ月程度の使用ですが、日常使いできる万年筆として満足感は高いです。
キャップレス仕様なのでインク漏れが気になってはいましたが、日常的に持ち運んでもインク漏れはありません。
ただ、上記で述べた通り、日常的に使用する限りは、下面のステンレススチールに傷がつくことは避けられないかと思いますので、傷がつくことが気になる方はその点については留意が必要です。
10.関連記事
ノーチラス用のペンケースについては以下の記事をご参照下さい。
また、インク交換については以下の記事をご参照下さい。
コメント